逢魔が時
曲の説明を読む
楽曲について
「逢魔が時」は、夕方が夜へ切り替わるあの短い時間の、きれいさと落ち着かなさを同時に抱えた曲です。怖さだけに振り切るでもなく、ただ幻想的にまとめるでもなく、境目に立っている時の心細さと引力をそのまま残したいと思って作りました。景色としても感情としても、自分の中でかなり思い入れの強い一曲です。
聴いてくれた人の中に「卒業みたいな曲」と言ってくれた人がいて、その言葉は自分の感覚にも近かったです。何かを長々と説明し続けるのではなく、伝えたいことだけを残してその場を離れていくような、区切りの曲としての性格もこの曲にはあります。だからこそ、短さも含めて今の形が合っていると感じています。
制作背景・エピソード
この曲には、これまで感じてきたことへの区切りのような気持ちが入っています。注意深く聴くと短いからこそ残る言葉や切れ目があって、長く語る代わりに、必要なものだけを置いて卒業していくような感覚を大事にしていました。やり切ったあとに静かに手を離す、その温度がこの曲の核にあります。
デザインや演出で壊れた時計のようなモチーフを使いたくなるのも、この曲が時間の境目を扱っているからだと思います。夕暮れの色、止まりかけた時間、現実と物語のあいだに立つ感覚。そういうものが、歌詞や音だけでなく、曲全体の空気としてまとまっている一曲です。
聴きどころ
この曲のよさは、前へ引かれる感じがあるのに、景色まで急ぎすぎないところです。歌を追ってもいいし、後ろに残る余韻をぼんやり受け取ってもいい。どちらで聴いても、境目にいる気配がじわっと残ります。派手な盛り上がりではなく、気配で引き込むタイプの曲です。
夕方の帰り道、頭が少し冴えてしまう夜、きれいなものと少し不安なものが同時にある時間に特に合います。サイトの演出やイベント的な遊びとも相性はいいのですが、まずはまっすぐ曲として聴いて、この曖昧な時間の手触りを受け取ってもらえたら嬉しいです。
使用楽器・音色
- ボーカロイド
- シンセベース
- シンセパッド
- リードシンセ
- ドラム