御礼
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楽曲について
「御礼」は、ギターの音色をかなりメタルゾーン寄りにしたことで、全体に強く潰れた質感が出ている曲です。普通ならこの手の音では速弾きで押し切るほうが自然なのですが、あえてコード弾きをメインにしたらどうなるんだろう、という発想から作り始めました。その結果、礼儀正しいタイトルとは裏腹に、荒々しく痛い熱量が前に出る曲になっています。
メインのメロディはギターに全部背負わせるのではなく、シンセとミクさんに任せるところもかなり大きいです。ギターは主旋律を弾くより、感情の塊をぶつける役割に回っていて、その分だけ曲全体がねじれた面白さを持っています。きれいに整ったメタルではなく、勢いと違和感をそのまま押し出した一曲です。
制作背景・エピソード
きっかけになったのは、スーパーで店員さんに強く当たっているおばあちゃんを見かけたことでした。日常の中にある苛立ちやどうにもならなさ、値段高騰みたいな小さくないしんどさが、その場の空気ごと頭に残っていたんだと思います。「御礼」というタイトルなのに、実際に鳴っているものはかなり騒がしくて、いろんな意味で叫びの曲になりました。
あえて潰したギターの音にコードをぶつけているので、音はかなり痛いです。思った通りに整ったわけではない部分もありますが、その思い通りになりきらなさも含めてこの曲らしさになっています。ミクさんには少し申し訳ないと思いながらも、ここでは遠慮せずシャウトまで担ってもらいました。
聴きどころ
いちばん分かりやすい聴きどころは、前に出るギターバッキングと、そこに差し込まれるシンセ、それをさらに押しのけるみたいに入ってくるミクさんのボーカルです。各パートがきれいに役割分担するというより、全員が少しずつ主張しすぎている感じが、この曲の正しさになっています。速弾きではなくコードで押しているからこそ、音の圧と痛さが直接残ります。
意味をきれいに整理しようとするより、まずは勢いごと浴びてほしい曲です。変な熱量が欲しい時、少し毒のある感情を音で発散したい時、日常のしんどさをそのまま鳴らしたような曲を聴きたい時に合います。タイトルとのズレも含めて楽しんでもらえたら嬉しいです。
使用楽器・音色
- メタルゾーン寄りのギターバッキング
- シンセ
- ドラム
- ボーカル(ミクさん)